shibatch's journey

日々考えていることをつらつら書くだけです

SREの探求(書籍)のセルフサービスの話が興味深かった

最近、社内で【SREの探求】の読書会をしています。

www.oreilly.co.jp

この本はSREについて系統立てて書いている本ではなく、各章ごとに別の人がSREについて書いた本で、 (章により統一感はないものの)非常におもしろい内容です。

今行っている読書会は章ごとに担当を割り当てて内容を説明すると言う形式をとっているのですが、 私が担当した章が非常に興味深い内容でした。

ざっくりとした内容の概要

10章は【大企業でSRE導入の道を開く方法】という章題で表むきは硬直した大企業に向けてSREの組織をどう浸透させていくか、ということを重点的に書いています。ざっくりとした論法はこうです。

  • 大企業ではSREの概念が乏しい
  • トイルについて、あらためて紹介
  • 大企業ではトイルは発生しやすい
  • サイロ化した組織で、チケットを用いた組織間での業務の処理がトイルになっている
  • チケットを用いた方式はやめよう
  • 代替策として「引き継ぎは可能な限りなくす」
  • そのために機能横断的な組織をつくろう
  • 機能横断的な組織でもなくせない引き継ぎは、セルフサービスに置き換えよう
  • エラーバジェット、トイルにかける時間を制限する

大企業にかぎらず、どのような組織にも当てはまる内容「そやな」って感じで読み進めていけるんだけれども、太字で書いた「セルフサービス」の考えは意識したいなぁって思いました。

セルフサービスとは

セルフサービスというのは業務を依頼される側が、GUIAPIやツールを提供することで、依頼する側だけで(依頼することなく)業務が完結するって方法。 これはつまり割り込みが発生しないし引き継ぎも発生しないので依頼していた側/依頼されていた側双方でトイルが発生しない方法ということ。

パッと思いつく「セルフサービス化」は例えばSlackBotやGitHub Actionsをつかってdeployするようなものかなと また、運用の一部をGitHub Actionsに置き換えて誰でも実行できるようなものもできそう。

こと自分の中でトイル削減とは自分の中で発生、完結するような業務を自動化することに重点を置いていたけれども、他者から依頼される業務の自動化もセルフサービスだなと新たな視点を持てました。